MB2根を見逃さないことが成功のカギ!奥歯のセラミック治療における神経治療

虫歯やセラミック治療をする際、大きな虫歯がある場合や歯の状態によっては神経の治療が必要になることがあります。

歯の神経の治療は、被せ物を被せる前の基礎工事的な治療です。

神経の治療の成功は、セラミック治療後の予後を良好に導くために大切な工程の1つです。

なかでも今回は、奥歯の神経の治療の成功の鍵となる「MB2根」と呼ばれる根管について解説したいと思います。

MB2根とは

MB2根と奥歯の関係

歯科業界では歯の方向を考えた時に、お顔の中心に近い方を”M”「mesial(近心側)」と表記します。

反対にお顔の中心から遠い方を”D”「distal(遠心側)」と表記します。

また頬っぺた側を”B”「buccal(頬側)」、舌に近い面を下の歯では舌側根、上の歯では口蓋根と言い”L”「labial(唇側)」と表記します。

MB2根は、「M(近心)B(頬側)」にある2つ目の神経管のことです。

MB2根は全ての人にある訳ではなく、上顎の奥歯では40%~70%・下顎の奥歯では10%~30%の頻度で出現すると言われています。

奥歯のMB2根を見逃すと痛みの原因に?

MB2根は副根と呼ばれる全ての奥歯に必ず存在する訳ではない根管です。

副根は出現率が低く、また根管の入り口が狭窄していたり見えにくい場所にあることが少なくありません。

そのためMB2根を見逃してしまうことがあります。

MB2根を見逃してしまうと神経が一部残り、打診痛(硬いものを噛んだ時の鈍い痛み)の原因となったり、根管の中の消毒が不十分になり将来的に根の中が感染を引き起こしてしまう場合があります。

そのためMB2根を見逃さず発見して十分消毒することが、根管治療後の予後を良好にすることに繋がります。

実際にMB2根を発見・治療した症例のご紹介

実際にMB2根を発見・治療した方の症例をご紹介します。

虫歯が大きく神経にまで到達していたため神経の治療を行った後セラミックで補綴治療を行うことにりました。

虫歯を取り除いて神経管の入り口を捜索すると、3つの大きな根管とMB2根を発見しました。

MB"根のある奥歯

①→近心頬側第2根管(MB2)
②→近心頬側根管
③→遠心根管
④→口蓋根管

4つの根管の神経をしっかり先端まで取り除いた後、3回程の治療で神経管を専用の器具と薬剤で徹底的に細部まで消毒を行いました。

最終的に神経管に神経の代わりとなるお薬を詰めて、神経の治療を終えました。

MB2根の治療を行った奥歯

神経の治療完了後、打診痛(硬いものを噛んだ時の鈍い痛み)などもなく良好に経過し最後、土台を立ててセラミックを装置して治療が完了しました。

ホワイトホワイトでは、より精密なセラミックの基礎工事治療を行っています。

歯の神経の治療は、セラミック治療の流れの中で土台作りとなる大切な工程でセラミック装着後の予後に大きく関わります。

当院では歯の神経の治療からしっかり精密に行うことで、より強固なセラミックの土台を築く治療を行っています。

虫歯・審美歯科・セラミック治療をご検討されている方はぜひ一度ご相談下さい。

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