ラミネートべニア治療とダイレクトボンディングの違いとは?
前歯の治療を調べた際に、ラミネートべニア治療とダイレクトボンディングという治療を耳にすることがあるかと思います。
どちらも歯のすき間の改善にも用いられることがある治療ですが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?
ここではラミネートべニア治療とダイレクトボンディングのそれぞれの特徴やメリット・デメリットについてご紹介します。
ラミネートべニア治療とは
ラミネートベニアとはセラミック製のシェルを歯の表面に貼り付ける治療法です。必要に応じて歯の表面を1-2mmほど削り、シェル状のセラミックを装着することで前歯の部分的なすき間を改善したり歯の大きさや形・色を改善します。
また、歯肉整形などのほか治療を併用することで、歯茎が通常よりも目立つ「ガミースマイル」の治療法としても選ばれています。
治療期間も1か月程度と短く、歯を削る量が被せ物治療に比べても少ないため、より手軽に審美治療を行うことができるのも特徴です。
「前歯のすき間を改善したい」「ホワイトニング以上の白さにしたい」「前歯の大きさを少し大きくしたい」といった方にもラミネートべニア治療が適しています。
また、従来のラミネートベニアは歯の表面をわずかに削りシェルを貼り付ける手法をとっていましたが、ご自身の歯をまったく削らずにシェルを表面に貼り付ける「削らないラミネートベニア」という新しい治療法もございます。
ラミネートベニア治療のメリット
- 部分的な歯並びや歯のすき間を改善できる
- 被せ物治療に比べて歯を削る量が少ない(歯を削らずに治療できる場合もある)
- 歯の形や歯の大きさ・色を改善できる
- 経年的な劣化や変色をほぼ起こさない
ラミネートベニア治療のデメリット
- ダイレクトボンディングと比較すると費用が高いことが多い
症例写真でみるラミネートべニア治療
【ラミネートべニア治療前
【ラミネートべニア治療後】
ラミネートべニア治療2本により、前歯のすき間を解消した方の症例です。
歯並び自体はきれいですが、もともと前歯の間が大きく開いていることをコンプレックスに感じていらっしゃいました。
ラミネートべニア治療により、前歯の幅や大きさをまわりの歯のバランスに合わせながら改善し、すき間を解消しました。
また、周りの歯に合わせてお色のグラデーションや歯の先端部分の透明感・厚みをこまかく調整することで、違和感のないお口元に仕上がりました。
「歯を極力削らずに前歯を整えることができてうれしい」とおっしゃっていただけました。
※自由診療。治療期間、費用、施術の流れ、仕上がりに関しては個人差があります。
副作用(リスク):一時的に歯がしみたり、かみ合わせの違和感を感じることがあります。
ラミネートべニア1本 ¥110,000
仮歯1本 ¥4,000
ダイレクトボンディングとは
ダイレクトボンディングとはレジンと呼ばれるプラスチック材料を、特殊な接着システムを使用した上で歯に詰めていくことにより、虫歯を治したり歯の形態や色味を整えていく治療法です。
歯に接着システムを用いてレジンを直接詰めていくため型取りを行う必要がなく、部位や治療範囲にもよりますが詰める治療自体は1回で終わることが多いです。
前歯の表面にペースト状のレジンを詰めていくことで、歯の形態や色味を変えることも可能です。
従来の歯科用プラスチックに比べて天然歯の複雑な色味を再現しやすいことも特徴です。
ダイレクトボンディングのメリット
- 歯を削る量を最小限に抑えることができる・もしくはまったく削らない
- 一度で治療が終わることが多く治療期間が短い
- ラミネートベニア等のセラミック治療と比較して安価なことが多い
ダイレクトボンディングのデメリット
- ラミネートベニア等のセラミックと比較すると強度が劣るため外れたり欠けてくるリスクがある
- 仕上がりは術者の技術力にかなり依存するため高い技術が必要となる
- レジン材料は吸水性があるため経年的に変色や劣化を起こす可能性がある
- 変色の強い重度のテトラサイクリン歯などには適応できないことがある
ラミネートべニアとダイレクトボンディング比較表
前歯の形態や色味を整えるためにダイレクトボンディングで治療する場合とラミネートベニアで治療する場合の比較です。
ダイレクトボンディング | ラミネートべニア | |
強度 | △ | ○ |
劣化、変色の少なさ | △ | ◎ |
治療回数の少なさ | ◎ | ○ |
費用の安さ | ◎ | △ |