保険でできる白い被せ物とセラミッククラウンの違い
虫歯などにより歯を削る治療の際に、被せ物治療を行うことがあります。
そこで選択肢として銀歯などの保険診療による治療か、セラミック治療のような自費診療が挙げられます。
ここでは、保険診療の被せ物の中でも前歯の治療にも用いられる白い被せ物治療とセラミック治療による被せ物治療の違いについてご紹介します。
保険適応の白い被せ物とは
保険適応の白い被せ物は「CAD/CAM冠」といい、歯科用レジンにセラミック粉末が混ざったブロックを削りだして作る白い被せ物です。
- 適応部位・・・前歯から第一大臼歯までほとんどの歯が適応となります(※第一大臼歯は条件つき)
- 費用・・・土台の構築や型取りを含めてトータルで保険料3割負担の場合1万円前後です。
※ 第2大臼歯が上下4本とも残っており、左右とも安定的な咬み合わせがあり、食いしばり等の咬合圧がかからない場合
オールセラミッククラウンとは
オールセラミッククラウンとは、金属を一切使用せずセラミックを使用した被せ物です。
CAD/CAM冠とは異なり、歯科用レジンが含まれていないことが特徴としてあげられます。
- 適応部位・・・全ての歯が適応となります。
- 費用・・・自費診療となるためクリニックにより価格が異なります。1本10~20万円ほどが相場です。
保険適応の白い被せ物とセラミッククラウンの特徴
① 汚れの付きやすさ
CAD/CAM冠は材質に吸水性のあるレジンを含むため経年的に変色しやすく、表面に汚れが付着しやすいです。
それに対してセラミッククラウンは材質にセラミックのみを使用しているため経年的な変色もなく、汚れの付着もしにくく衛生的です。
② 強度
CAD/CAM冠はレジンが主材料のため、セラミッククラウンと比較すると強度が弱く割れやすかったり欠けやすいことが難点です。
セラミッククラウンは強度に優れており、噛み合わせの調整など定期的なメンテナンスを行えば数十年と長く使用することができます。
③ 色
CAD/CAM冠は保険内の単調な色調からしか選べません。また、セラミックと比較して透明感にも劣ります。
一方でセラミックの場合、幅広い色調の中から自由に色味を選択することができ、天然歯のような透明感をきめ細かく再現することができます。
④ 形態
形態や長さなどのデザインについても保険治療内のCAD/CAM冠は細かい調整ができないのに対して、セラミッククラウンであれば数ミリ単位の細かい形態まで細かくこだわることが可能です。
歯の形や幅・長さなどを細かく審美的に調整が可能です。理想通りのお口元を目指すことができます。
保険適応の白い被せ物とセラミッククラウン比較まとめ
セラミッククラウン | CAD/CAM冠 | |
素材 | セラミックのみ | レジン+セラミック粉末 |
費用 | 10万~20万円 | 保険適応1万円前後 |
着色や変色 | しにくい | レジンが含まれるためしやすい |
強度 | 強い | 欠けたり割れやすい |
色合い | 幅広い色味に合わせることができ透明感も再現可能 | 単調な色味しか選べない |
デザイン性 | デザインを自由に選択できる | 細かなデザインは選択できない |
今回は、保険でできる白い被せ物とセラミックの違いについてご紹介しました。
保険治療の場合は費用を抑えられることが一番のメリットです。その反面、時間が経つと変色してしまったりゆがみが生じたりまわりの天然歯と比べて違和感のある見た目になってしまうことがあります。
セラミック治療の場合、自費診療になりますが審美性に優れ天然歯と変わらない透明感やお色のグラデーションを再現することができます。
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